2007年1月30日火曜日

一人で地上げ屋と闘うか団結して地上げ屋と闘うか

賃貸住宅の場合、住人同士面識があることは少ないので、どうしても一人で地上げ屋と闘うことになりがちです。一人で闘う場合のメリットは、
1.住人同士の利害を調整する必要がないので、自分の思い通りに交渉できる。
2.地上げ屋が立ち退き料の予算枠を持っている場合、粘りに粘れば予算枠の範囲で良い条件を引き出すことができる。悪い言い方をすると、独り占めですね。
デメリットは、
1.地上げ屋の嫌がらせを一身に浴びる。地上げ屋は、住人が団結せずバラバラに行動するのを歓迎します。住人を個別撃破するのです。そのため、精神的負担は大きく、地上げ屋が予算の枠を使い切らないうちに、妥協したくなるかもしれません。特に、最期の一世帯になった場合には、人によっては心理的な負担が大きくなることがあります。それこそが地上げ屋の狙いです。ただ、腹をくくってしまえば、どうということはありません。私も最期の一世帯ですが、慣れてしまえば、快適な生活になります。マンションにありがちな生活音がゼロですので静かに生活できますし、友人を呼んで酒宴を催して大騒ぎしても誰にも迷惑をかけることはありません。
2.地上げ屋が他の住人に何を言っているのかの情報が入手できないので、地上げ屋との交渉戦略が立てにくい。地上げ屋はそれぞれの住人に別々なことを言っていることがあります。書面に残した場合ですら、地上げ屋の言い分を真に受けることは危険です。地上げ屋との交渉の際は、性善説ではなく、性悪説を前提とするのが安全と思われます。
3.交渉代理人に対する報酬を一人で全額負担しなければならない。団結すれば、頭割りです。
住人が団結する場合のメリットデメリットは、この逆です。
どちらが良いかを良く考えて、団結する場合には、早めに他の住人に呼びかけると良いでしょう。さもなくば、地上げ屋は、ものすごい勢いで全世帯を回って住人を言いくるめてしまい、選択の余地なく、一人で闘うことになります。

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